黄金の国ジパング再び!?

ついに出ました。クックパッドの英語版。

クックパッド英語版『COOKPAD』をリリース | クックパッド株式会社

以前も書きましたが、おそらく今後こういう各国の常識(この場合は料理のレシピ)みたいなものがこれから国境を越えてどんどん共有される時代になるのだと思います。(佐々木さんに以前記事ご紹介頂きました。改めて感謝です!)

 

特に今回のクックパッドのケースのように、日本の中に今まで留まっていたものが、海を越えてがんがん伝播していくようになると思いますし、そうあって欲しいとも思います。

例えばクックパッドだけで考えても、次の展開としてキャラ弁とかはすぐに人気が出てきそう。現段階でも「Kyaraben」で英語版Wikipediaにもページがあるぐらいですし。

すでに色んな国で取り上げられたりしています。

Are these mums out to lunch? Trend for character lunchboxes sees Japanese mothers compete to design the best | Mail Online

キャラ弁講習に9000円!? ジャカルタの富裕層主婦に人気 | Walkersインドネシア

 

日本の他のサービスで言えば、nanapiとかも内容によっては他の国でもウケそうですし、逆に色んな国のこういう生活レシピって面白そう。

缶ビールを数分間で簡単に急冷させる方法 | nanapi [ナナピ]

料理のレシピやキャラ弁みたいなものって、我々にとっては(作れる作れないは別にして)日常のありふれたものです。だからそこになかなか価値を見出しずらいですが、クックパッドのケースのようにそれらを、

1)ネット上に顕在化・集約し、2)英語圏向けにきちんとパッケージにして情報発信、

することができれば、いまだ我々日本人が気づいていないだけで、他の国からしたら「お、すごいじゃん!いいねいいね!」みたいなものって結構ありそう。

例えば、きちんと最初から英語圏向けに情報を発信している人たちの代表格の一つは、Tokyo Otaku Modeだと思いますが、現時点で世界中に1,300万のファンをFacebook上で抱えるモンスターサイトに2年ちょっとでなってしまうぐらいですから、ポテンシャルはきっとある。

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特に世界的に見て平均的な所得レベルが高く*、かつ同質性が極端に高い日本人の日常的な生活習慣やセンス(特に東京)は、世界的に見て突出している部分が多々あり、我々の常識=当たり前が、他の国からすると(特定の分野においては)レベルが異常に高い or 面白いみたいなことが結構あるのだと思います。

*例えば、年収300万円の人は世界的には上位1.8%に入ります。

参照:Global Rich List

例えば、この外国人カップル(たぶんアメリカ人)は、日本(この場合は正確には東京)でのある意味定番的な東京の各所を歩きながら、感嘆の声をあげています。またコメント欄も羨望や賛同の声が結構あります。こういう感じで。

【海外の反応】 パンドラの憂鬱 「何でもクールに見えちゃう」 外国人カップルの東京旅行動画にコメント殺到

同じサイトから他にも。

【海外の反応】 パンドラの憂鬱 海外「気持ちは分かる」 念願の日本に感涙する女性に外国人が共感

もちろんこの人たちが典型的なアメリカ人の姿だとは全く思いません。ここまで感銘を受けない人、失望する人だってきっとたくさんいるし、おそらく上記のような人たちのほうがマイノリティーでしょう。

でも、もともとそういうものじゃないかと。

例えばフランスで日本のサブカルチャーが大人気といっても、フランス人の大半ってわけじゃない。日本で韓流ブームが起きたと言われていたときだって、(熱狂的な40代〜50代の女性以外の)日本人の大半は別に何も変わらなかったはず。

冒頭のクックパッドだって、こんなに多様な料理をきちんと家庭内で作る国は、日本以外にはなかなかないと思うので、それこそ例えばアメリカ人の大半には全く刺さらないかも知れません。

けれどそれぞれの国ではニッチな層でも、それがグローバルで集まれば巨大な母数になるのは先程のTokyo Otaku Modeが良い例です。

そして今までのようにサブカルチャー的なものだけでなく、クックパッドの「料理」、みたいに日本の日常がそれぞれの側面で刺さっていけば良いのではないか、と思います。逆に様々な側面で多様な人々に日本にポジティブな印象を持ってもらうことのほうが、(アニメと家電みたいな)一つや二つのイメージで語られるよりずっと良い。

人によっては、料理。人によっては、アニメ、人によってはファッション・・・

少なくとも経済的、政治的に世界の中で存在感を相対的になくしていく中で、日本という存在のマインドシェアが各国で少しで増える、しかもポジティブな形で、というのは、いずれにしても良いことでしょう。

日本は異質な国と言われたりしますが、裏を返せばそれだけ他の国にはない尖ったものがたくさんあるとも言えます。

個人的な願望ですが、どうせ異質な国なのであれば、遥か東方にあると言われた黄金の国ジパングみたいな神秘的で憧れの存在にこれからなっちゃえば面白いのになぁ。

いずれにしてもクックパッドのように日本の色んな側面を

1)ネット上に顕在化・集約し、2)英語圏向けにきちんとパッケージにして情報発信

するみたいな動きはこれから他にも出てきそう。例えば英語圏向けに発信しやすい時代になってくるよねーというのは、まさに先日ちきりんさんが書いていた通り。

個人にとってのクラウド・ソーシング – Chikirinの日記

すでに動き出している人もたくさんいるんでしょうね。

クックパッドのこれからの展開、そして彼らに続くどんな動きが出てくるのか、楽しみでなりません。




ちなみにカジケンの会社、絶賛エンジニア募集中です!(笑)