現状を打破しようとする全ての人に捧ぐ。ジョブズ最高のプレゼンテーション。

故スティーブ・ジョブズのプレゼンテーションと言えば、伝説的なものがいくつもあります。

2007年の初代iPhoneの発表や、2005年のスタンフォード大での講演などは有名ですし、人によっては1984年のMacintosh発表を思い出す方もいるでしょう。

しかし自分にとっては、1997年のThink different. キャンペーンの社内向け発表のプレゼンが一番心に刺さります。(これまでに何百回と観ているので、プレゼンを一字一句完コピしてしまいました。飲み会の余興などでやりまっせ・笑)

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そこにはAppleの発表会ですでに馴染み深いものとなった、聴衆の熱狂もスタンディングオベーションもなく、ジョブズの満面の笑みもありません。そもそもスライド自体が一切なく、製品発表ですらありません。

Apple本社内の数百人しか入らないタウンホールで、新しい広告キャンペーンについて社内の人間に対してジョブズが終始真剣な表情で説明をする5分間。(実はこの前後に導入のスピーチやキャンペーンの解説があるのですが、少なくともこの部分はおそらく話す内容を事前に準備していると思います)

赤字が続き倒産まであと3ヶ月という瀕死のAppleに戻ったジョブズは、赤字を止め経営資源を集中するため、復帰前まで進行していたプロジェクトや事業のほぼ全てを中止し、直前のWWDC(世界開発者会議)では、聴衆である開発者から辛辣な質問をぶつけられたりもしています(見事に切り返すのがそれはそれで素晴らしいのですがまた別の機会に)。

倒産の危機という最悪期を脱したとはいえ、Appleという会社にとってもジョブズにとっても、先が見えない非常に厳しい状況。しかしAppleの企業としての運命が、そしてジョブズの人生が再び眩い輝きを放つべく反転を始めたのは、まさにこの瞬間からだと言っても過言ではないでしょう。

この広告キャンペーンが、社内外どちらに対してもApple復活の狼煙となり、その1年後のiMac発表を皮切りに文字通り世界一の企業へとAppleは大躍進していきます。

企業としての存在意義を世に訴えるこのキャンペーンは、ビジョン無く迷走して自信をなくしていた社内に誇りを与え、Windows 95の大成功に目が向いていた世界中のMacユーザや開発者に対してAppleのDNAを思い起こさせる契機となりました。
(そしてこのキャンペーンのCMに感動したことがきっかけでAppleに入社することになったという意味で、私のささやかな人生も変わりました。)

製品以前の問題として、そもそもなぜAppleはこの世に存在するのか。ジョブズが心から愛し自分自身を重ねあわせたAppleという会社は何を成すためにあるのか。

企業にとっても、そして個人にとっても、ジョブズがキャンペーンに込めたメッセージは普遍的であり本質的なものだと思います。

今からは想像すら難しい、企業として絶体絶命の危機からの脱却の契機となり、一連のiシリーズ(iMac, iPod+iTunes, iPhone, iPadなど)に繋がる出発点という意味で、彼の数々の素晴らしいプレゼンテーションのどれにも負けない意義があると思います。

そして企業(Apple)と個人(ジョブズ)が、文字通り社会における存在意義を根底まで問い直し、単なる製品発表を超える普遍的なメッセージを放つという意味で、このわずか5分強の時間が、現在我々が目にすることができる彼のプレゼンテーションの中で最高のものだと私は勝手に考えています。

いつもながら、意訳も含んだ拙い訳ではありますがご紹介します。


“To me….marketing is about values. This is a very complicated world, it’s a very noisy world. And we’re not gonna get a chance to get people to remember much about us. No company is. And so, we have to be really clear on what we want them to know about us.”

”私にとって、マーケティングとは我々の価値をどう伝えるかということだ。このとても複雑でノイズが多い世界で、自分たちのことを覚えてもらうチャンスはなかなか掴めない。どんな会社にとってもそうだろう。だから、会社としてどんな風に人々に覚えてもらいたいのかを、とてもはっきりとさせておかないといけない。”

“Now Apple,  fortunately, is one of the half-a-dozen best brands in the whole world. Right up there with Nike, Disney, Coke, Sony — it is one of the greats of the greats. Not just in this country, but all around the globe. But even a great brand needs investment and caring if its gonna retain its relevance and vitality, and the Apple brand has clearly suffered from neglect in this area in the last few years. And we need to bring it back.”

”今Appleは、幸運なことに、片手で数えられるぐらいのトップブランドの内の1つだ。ナイキ、ディズニー、コカコーラ、ソニーと肩を並べるトップ中のトップと言える。しかもこの国だけではなく、全世界でだ。しかしどんな偉大なブランドであっても、ブランドへの継続的な投資とケアが必要だ。そうしないと、ブランドの存在感や活力を維持することはできない。そしてAppleのブランドはここ数年無視され、明らかに傷ついてきた。我々はブランドとしての輝きを取り戻さなければいけないんだ。”

“The way to do that is not to talk about speeds and fees. It’s not to talk about mix and mega-hertz. It’s not to talk about why we are better than Windows.
The dairy industry tried for 20 years to convince you that milk was good for you. It’s a lie, but they tried anyway. And the sales were gone like this (falling…). And then they tried “Got milk” and the sales were gone like this (went up…). “Got milk” wasn’t even talking about the product. As a matter of fact, it focuses on the absence of the product.”

”ではどうやって? それはMacの処理速度の速さや価格を伝えることではない。製品の種類や性能を伝えることではない。なぜMacがWindowsより優れているかを伝えることでもない。例えば同じように酪農業界は、20年にわたって牛乳が身体に良いことを宣伝しようとしてきた。ま、良いわけないんだけどね(ジョブズはベジタリアンなので牛乳を飲まない、つまりジョーク)。とにかく彼らは顧客をそうやって説得しようとした。でも牛乳の売上は長年下がる一方だった。しかし「Got milk?」という広告キャンペーンを始めてから売上は上がり始めた。「Got milk?」は製品についてすら語っていない。実際、製品の不在についてフォーカスしているんだ。” (筆者注:Got milk?は、1993年から始まった米国での牛乳の広告キャンペーン。ただの日用品である牛乳を飲むことを、クールなイメージに変えた功績で有名。今ではテイラー・スウィフト、レディ・ガガ、ベッカムなど有名人が出演している。http://bit.ly/1JWhFjc

“But the best example of all, and one of the greatest jobs of marketing that the universe has ever seen, is Nike. Remember, Nike sells a commodity! They sell shoes! And yet, when you think of Nike you feel something different than a shoes company. In their ads, as you know, they don’t ever talk about the product. They don’t ever tell you about their air soles and why they are better than Reebok’s air soles. What does Nike do in their advertising? They honor great athletes, and they honor great athletics. That’s who they are, that’s what they are about.”

”しかし、史上最も素晴らしいマーケティングの例はナイキだ。思い出して欲しい、ナイキは日用品を売ってるんだよ!彼らは靴を売ってるんだ! でも、ナイキのことを考える時、みんな彼らのことをただの靴のメーカーとは感じないだろう。彼らの広告では、製品について語ることはない。彼らはエアーソールについて語ったり、リーボックのエアーソールよりもなぜナイキが優れているかなんて語ることはしない。では何を訴求しているか。偉大なアスリートや偉大な競技を称賛しているんだ。それが彼らが何物であるか、彼らが何のために存在しているのかを表現している。”

“Apple spends a fortune on advertising. You’d never know it. You’d never known it.So…when i got here, Apple just fired their agency and there was a competition with 23 agencies that…you know…four years from now we would pick one. And we blew that up and we hired ChiatDay, the ad agency that I was fortunate enough to work with years ago and created some award winning working including the commercial voted the best ad ever made, 1984 by Advertising Professionals. And…we started working about eight weeks ago, and the question we asked was, ‘our customers want to know who is Apple and what is it that we stand for…where do we fit in this world?'”

”Appleは広告に大金を投じている。知らなかったでしょ? 知らなかったと思うよ。私がAppleに復帰したとき、ちょうどAppleはそれまでの広告代理店との契約を切り、これから4年間の契約を23社でコンペをして一社を選ぼうとしていた。そのコンペをふっ飛ばして我々はシャイアットデイと契約した。昔、幸運にも私が数々の賞を取る仕事を共にしてきた広告代理店だ。その中には広告の専門家が選ぶ史上最高の作品である「1984」も含まれている。 そして我々は8週間前に動き始めた。そのときの我々の質問は、

「顧客が知りたがっているのは、Appleとは何者であり、我々が拠って立つものは何だということだ。Appleはこの世界でどんな役割を果たせるだろうか?」”

“And what we’re about isn’t making boxes for people to get their jobs done — although we do that well. We do that better than almost anybody, in some cases. But Apple is about something more than that. Apple at the core…its core value — is that, we believe that people with passion can change the world for the better. That’s what we believe.”

”Appleは、コンピュータというただの便利な箱を作っている会社ではない。もちろん分野によっては誰にも負けないぐらい良いものを作っているけどね。Appleとはそれ以上の何かなんだ。我々が持っている信念、信じている価値とは何か。それは、情熱を持った人間は世界を良い方向に変えることができる、そのことを強く信じていることだ。”

“And we have had the opportunity to work with people like that. We’ve had the opportunity to work with people like you; with software developers, with customers, who have done it. In some big, and some small ways. And we believe that, in this world, people can change it for the better. And that those people who are crazy enough to think that they can change the world, are the ones that actually do.
And so, what we’re going to do in our first brand marketing campaign in several years, is to get back to that core value.”

“我々はそういう人たちと仕事をする機会に恵まれてきた。ここにいる(社員の)皆さんのような人たち。そして大なり小なり世界を少しでも良いものにしようと努めている開発者や顧客の方々だ。そしてもちろん我々自身も、人々は世界をより良いものに変えていけると信じている。世界はかならず変えられる。そう考えるぐらいクレイジーな人たちが本当に世界を変えているんだ。そして、だからこそ、我々は初めてブランドを訴求するマーケティングキャンペーンを、これから数年かけて実施する。Appleが信じているこの価値に立ち戻るために。”

“A lot of things have changed. The market is in a total different place than where it was a decade ago. And Apple is totally different — and Apple’s place in it is totally different. And believe me, the products, and the distribution strategy, and the manufacturing are totally different… We understand that. But values and core values — those things shouldn’t change. The things that Apple believed in at its core, are the same things that Apple really stands for today.”

”もちろん昔とは違うことはたくさんある。市場も10年前と比べて全く違うものになったし、Appleも全然違う会社になった。そしてAppleが市場に占める位置もすっかり変わってしまった。(これは懐古主義ではないと)信じて欲しい。製品も販路も製造も全て昔とは変わったことをきちんと理解しているよ。だけど。Appleの価値は、根底にある価値は、変わっちゃいけないんだ。Appleが心から信じていること、拠って立つものは今でも同じものなんだよ。”

“And so we wanted to find a way to communicate this. And what we have is something that I am very moved by. It honors those people who have changed the world. Some of them are living — some of them are not. But the ones that aren’t, as you’ll see, you’ll know that if they’d ever use a computer it would’ve been a mac.”

”だからどうやってその価値(世界はかならず良い方向に変えられること)を伝えようかと考えた。そして出来上がったものに、私はとても心を動かされている。それは、世界を実際に変えてきた人を称賛するというものだ。何人かは生きているし、何人かは既にこの世を去った。しかし故人であっても、みんなわかってるとは思うけど、もし当時コンピュータがあったら、きっと彼らはMacを使ったよね。”

“The theme of the campaign is “Think different.” It’s honoring the people who think different and move this world forward . And it is what we are about. It touches the soul of this company.
So I am gonna go ahead and roll it, and i hope that you feel the same way as I do.”

”キャンペーンのテーマは「Think different.」だ。人と違った考えをすることを恐れず、世界を良い方向に進めてきた人たちを称賛するものだ。この広告がAppleが何かを表している。この会社の魂に触れるものだ。それじゃあ、そろそろ見てもらおう。私と同じように感じてもらえたら嬉しい。”





 

そして、Think different.のTVCMが発表されます。当時、多くの人の心をこのコピーが揺さぶりました。


“Here’s to the crazy ones.

The misfits.
The rebels.
The troublemakers.
The round pegs in the square holes.

The ones who see things differently. They’re not fond of rules.
And they have no respect for the status quo. You can praise them, disagree with them, quote them, disbelieve them, glorify or vilify them.
About the only thing you can’t do is ignore them.
Because they change things.

While some see them as the crazy ones, we see genius.
Because the people who are crazy enough to think they can change the world, are the ones who do.”

”クレージーな人たちがいる。

反逆者、厄介者と呼ばれる人たち。

四角い穴に丸い杭を打ち込むように、物事をまるで違う目で見る人たち。彼らは規則を嫌う。彼らは現状を肯定しない。彼らの言葉に心を打たれる人がいる。反対する人も、称賛する人もけなす人もいる。しかし、彼らを無視することは誰にもできない。

なぜなら、彼らは物事を変えたからだ。彼らは人間を前進させた。彼らはクレージーと言われるが、私たちは天才だと思う。

自分が世界を変えられると本気で信じる人たちこそが、本当に世界を変えているのだから。”






 

世界を変えるなんて自分にとっては恐れ多い? 私はそうは思いません。

ジョブズは別のインタビューでこう答えています。以前書いた拙記事・拙訳からの引用で恐縮ですが下記に紹介します。

多くの人が抱えている人生についての思い込み。 | カジケンブログ

“When you grow up, you tend to get told that the world is the way it is and your life is just to live your life inside the world, try not to bash into the walls too much, try to have a nice family life, have fun, save a little money.”

That’s a very limited life. Life can be much broader, once you discover one simple fact, and that is everything around you that you call life was made up by people that were no smarter than you. And you can change it, you can influence it, you can build your own things that other people can use.

And the minute that you understand that you can poke life and actually something will, you know if you push in, something will pop out the other side, that you can change it, you can mold it. That’s maybe the most important thing. It’s to shake off this erroneous notion that life is there and you’re just gonna live in it, versus embrace it, change it, improve it, make your mark upon it.

I think that’s very important and however you learn that, once you learn it, you’ll want to change life and make it better, cause it’s kind of messed up, in a lot of ways. Once you learn that, you’ll never be the same again.”

”大人になるまでに周りから何度も言われることで、刷り込まれてしまっていることがある。この世界というのは変えられず、今ある世界の中でつつましく生きていくんだという考え方だ。あんまり波風を立てず、素敵な家族を持って、人生を楽しんで、そしてちょっと節約をしたりして。

しかしそれは、人生とみんなが呼んでいるもののほんの一部でしかない。人生とは本当は遥かに広大なものなんだ。もし、あるシンプルな事実を一度知ってしまったらきっと分かるはずだ。それは、あなたが人生と呼んでいる全てのことは、実はあなたよりも賢くない人たちによって作り上げられたものだということだ。本当は変えることだって、影響を与えることだって、他の人が逆にそれを使うような自分のものを作り上げることだってできるんだよ。

あなたが変えられないと思いこんでいるその人生と呼ばれるものを、試しにどこか突っついてみるとする。反対側から何かが飛び出してくるんだよ。つまりあなたは変えられるんだ。作ることだってできる。それに気づくことがたぶん何より大事なんだと思う。人生は変えられず、今周りに存在するものの中で生きていくしかないという不正確な思い込みを揺るがしてやるんだ。人生に正面から向き合い、それを変えてみたり、より良くしてみたりして、自分の証を刻むんだよ。

私はこれがとても大事だと思っている。人生を変えたくなる、もっと良くしたくなる。だって色んなところがめちゃくちゃでしょ? 今あるものが全てじゃないし絶対的なものではないんだ、人生とは変えられるものなんだ。 一旦そのことが分かったら、もう元には戻れなくなるよ。”





スコープや規模の違いはありこそすれ、同じことを言っています。

真の天才達は、全世界の関係性がほとんどない人たちにも甚大な影響を与え、私も含めた一般人にとっては、自分と自分の身の回りの人達との生活が、影響という意味ではほぼ全てでしょう。

だけどそれは分断されているものではなく、地続きの話です。

自分自身のみが対象であればそれは私的な「人生」でしょうし、自分以外に影響を与える人数が増えれば増えるほどそれは公的な「世界」になっていく。

でもどちらもその人にとっては(私的・公的を問わなければ)「世界」と呼べるはず。

Nikeがトップアスリートを称賛しているからといって、Nikeの靴を履く人がみんなバリバリのアスリートではないように。

世界を本気で変えるクレージーな人を称賛しているからといって、そういう偉人だけを対象にしているわけでは、もちろんないのです。

偉人にとっての世界は、まさに全世界でしょう。だけど普通の人にとって、自分が日々生きる周りも立派な世界です。

だからこそ、常識とか当たり前と思われている、もしくは自分自身すら無意識に変えられないと思い込んでしまっているものを、身の回りでもう一度見なおしてみる。

世界の大きさは関係ない。それぞれ自分が影響を及ぼせる範囲やレベルは人によって違って良い。要するに生き方の問題なんだと思います。

“It’s to shake off this erroneous notion that life is there and you’re just gonna live in it, versus embrace it, change it, improve it, make your mark upon it.

I think that’s very important and however you learn that, once you learn it, you’ll want to change life and make it better, cause it’s kind of messed up, in a lot of ways. Once you learn that, you’ll never be the same again.”

”人生に正面から向き合い、それを変えてみたり、より良くしてみたりして、自分の証を刻むんだよ。

私はこれがとても大事だと思っている。人生を変えたくなる、もっと良くしたくなる。だって色んなところがめちゃくちゃでしょ? 今あるものが全てじゃないし絶対的なものではないんだ、人生とは変えられるものなんだ。 一旦そのことが分かったら、もう元には戻れなくなるよ。”

 

自分自身と、自分の周りの「世界」。あなたが望むならきっと変えられるはず。

もちろんそれは他の誰でもない、あなた自身の意志と行動に掛かっているのです。いつもこのプレゼンを観るたびに、そのことを心に刻んでいます。

本年が、現状を打破しようとする全ての人にとって素晴らしい年になりますように。

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隣の芝が青く見えたとしても。

Grass
今日はちと雑感を。

今はだいぶマシになったと思いますが、私は若い頃、周りを羨ましく思う気持ちに苦しめられることがとても多かったです。嫉妬という単語がタイトルにつく記事を二つも書いているぐらい、その苦闘の後が垣間見えますな(笑)

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あの羨望と嫉妬と尊敬と悔しさが入り混じった感情に名前をつけたい。 | カジケンブログ

ある日、ふとなんで隣の芝は青く見えるんだろう?と考えたことがあります。要はなんで羨ましくなっちゃうんだろう?と。

まー当たり前のことなのですが、

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ジョブズが語る失敗について。

今日は、スティーブ・ジョブズ伝記本に追記されたわずか10ページの終章の邦訳が公開されたことを知り、とても感銘を受けました。ぜひ読んでみてください。彼のCEO辞任からその生涯を終えるまで。

http://bookclub.kodansha.co.jp/books/topics/jobs/pdf/lastchapter.pdf

これを読みながら、自分がよく観るジョブズのインタビュー動画を観返していたのですが、その1つをご紹介します。

追放されたアップルに復帰する前、1994年にシリコンバレー歴史協会から受けたインタビュー動画。失敗について。

Steve Jobs on Failure – YouTube 続きを読む «ジョブズが語る失敗について。»

あなたにとって最も大事な1時間はなんですか?

One hour valet neon sign -- Kalamazoo Valley Museum 055
One hour valet neon sign — Kalamazoo Valley Museum 055 / Corvair Owner


昔教わった考え方で、日頃意識しているものの一つが、

1. パレートの法則の応用
2. 可処分時間100時間の使い方

を組み合わせることです。

パレートの法則はご存知の方も多いと思いますが、俗に言う、80:20の法則。

ビジネスでよく使う考え方としては、

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日常にしか真実はない。

当たり前のことを手短に。

誰もが幸せになりたいと思っている。

幸せになんか絶対なりたくない、という人はいないはず。

たいがいの人は、その幸せの形を探して、本を読んだり、映画を観たり、人から話を聞いたりして、自分もそうなりたいなぁ、と想いを膨らませる。

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情報肥満から脱却して筋肉質になろうず。

Fisher, Willie R. of Harrisville New Hampshire
Fisher, Willie R. of Harrisville New Hampshire / Keene and Cheshire County (NH) Historical Photos


20代の一時期、自己啓発系の本を乱読していた頃があります。

しかしある時期からめちゃくちゃ忙しくなったのを境に、今はごく一部のものを再読する以外には読まなくなりました。

忙しくて時間がなくなったことに加えて、今まで結構な数(数百冊以上)を読んできて、何を読んでも内容に見覚えがあるような状態になってしまったのも理由の一つです。

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自分を真空状態にすると新しいことが入ってくる。

Vacuum Coffee Brewing 3
Vacuum Coffee Brewing 3 / matt.herzog


ちょっと最近、2、3年前の自分には想像もできなかったことが頻発してて、毎日むちゃくちゃ楽しいです。

色々理由はあるのですが、その一つは

自分を「真空状態」にしたからだと思います。

2年ちょっと前にA社を辞めたとき、それまでと生活パターンから、お金の使い方まで、思い切ってがらっと変えてみました。

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子どもから学ぶ成長するコツ。

Smile
Smile / Marco Falcioni


2、3歳ぐらいの子どもを見ていると、その成長の驚異的な速さに目をみはることがよくあります。

身体的な成長も、もちろんありますが、立つ、歩く、喋る、歌う、踊る、遊ぶ、と昨日までできなかったはずのことが、どんどんとできるようになっていくさまを見ると素直に感動しますね。

考えてみたら、当たり前のことで・・・

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みんな、筋トレしようぜ!

My python
My python / ~ggvic~


今日はごくごく手短に。

大人になってから、体を大きくするのはある意味簡単です。

プロテイン飲んで、筋トレ。

もちろん正しいやり方でないといけませんが、でも、きちんと怠けずにやれば、あっという間に体は大きくなります。

筋肉量を増やすには、良質なタンパク質を取り、筋組織に過負荷を掛けて、筋組織を一旦ボロボロにします。

その後、破壊された組織が回復する際に、今までよりも筋肉が大きくなって再生されます。その繰り返しで筋肉が成長していくわけですな。

これと同じことは、大人になって自己の成長を志向する時にも言えると思います。

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ジョブズの過去に対する姿勢がすがすがしい。



ちと思うことがあり、久しぶりにSteve JobsとBill Gatesの2007年の対談を観返していました。





パソコンとスマートフォンに代表される、デジタルライフスタイルの礎を創り上げたと言っても過言ではない二人ですが、おそらく二人がこれほど長い間、公の場で共に話をしている映像はほとんどないと思います。

7年前の映像になりますが、本質的な話が多いので、折にふれ観ています。今回も色々と示唆が得られたのですが、IT系の話はまた別途書くにして、今日は心に響いたSteve Jobsの言葉をご紹介します。(いつものようにカジケンの意訳で、厳密性はないのはご容赦を!)

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