情熱を注げるものがもしあるなら、怖いけれど思い切って旗を立ててしまおう。

このブログでも度々、記事やツイートを紹介させて頂いておりますが、偏差値30台(かつ帰国子女でもない)から明治大学に入学し、大学100年の歴史で初めてハーバードビジネススクールに合格という、予備校が名前を貸して欲しいと足元にひざまずきながら殺到しそうなキャリアを歩んでいるのが、古賀洋吉さん(@yokichi)。

卒業後アメリカのベンチャーキャピタルで活躍されていましたが、先日独立してついにシリコンバレーでビジネスを立ち上げる準備を始めました。

最近、「こういうことがやりたいんだけど、一緒にやってくれる仲間募集!」と古賀さん曰く「旗を立てた」後、集った仲間と共に鋭意ビジネス立ちあげに邁進されているそうなのですが、その近況を書いた記事がとても参考になりました。一部、抜粋します。

旅立ち – 愛の日記

”まだ勝負の土俵にすら立ってない僕たちがえらそうにいえる事はまだ何もないけど、「旗を立ててみて学んだこと」を3つ書いてみます。

1. ひとりぼっちで、「何かやります」という旗を立てるというのは、いざ自分でやってみるとわりと怖い事です。

(中略)

2. けど、何かやりたいなら、旗を立てるしかない。立てないと誰も支えてくれない。

3. 僕は旗を支えられるだろうかと心配していたが、それはそもそも間違った心配だった。夢がでかいほど、もとから一人の力ではぜんぜん支えられないのだ。

(中略)

僕の役目は無理して旗を支えることではなかった。旗を立てて、まわりの人たちが勝手に支えたくなるような夢を描くことだった。”

これを読んで、大好きな言葉を思い出しました。

2007年、ビル・ゲイツとスティーブ・ジョブズが共にインタビューに応えるという、(お好きな人にはたまらない・笑)夢の共演のような動画があるのですが、その中で聴衆である起業家から、(起業家の先輩として)自分にアドバイスするなら最も大事なことは何かを教えて欲しい、と質問されたときのジョブズの回答です。



 

Steve Jobs:

“People say you have to have a lot of passion for what you’re doing and it’s totally true. And the reason is because it’s so hard that if you don’t, any rational person would give up. It’s really hard. And you have to do it over a sustained period of time. So if you don’t love it, if you don’t have fun doing it, you don’t really love it, you’re gonna give up. And that’s what happens to most people, actually. If you really look at the ones that ended up, you know, being “successful” in the eyes of society and the ones that didn’t, oftentimes, it’s the ones [who] were successful loved what they did, so they could persevere, you know, when it got really tough. And the ones that didn’t love it, quit. Because they’re sane, right? Who’d wanna put up with the stuff if you don’t love it?

So it’s a lot of hard work and it’s a lot of worrying constantly and if you don’t love it, you’re gonna fail. So you’ve gotta love it and you’ve gotta a passion and I think that’s the high-order bit.

The second thing is, you’ve got to be a really good talent scout. Because no matter how smart you are, you need a team of great people. And you’ve gotta figure out how to size people up fairly quickly, make decisions without knowing people too well and hire them and, you know, see how you’re doing and refine your intuition and be able to help, you know, build an organization that can eventually just, you know, build itself, because you need great people around you.”

以下、拙訳です(ざっくりで恐縮です)。

スティーブ・ジョブズ:

”よく言われることだけど「情熱を注げることをやるべき」というのは本当にその通りだよ。なぜかって?あまりに大変だから、 情熱がないと、合理的な人ほど(苦労に見合わないからと)途中で諦めてしまうからだ。

(大きなことを成し遂げようと思えば)本当に大変なことを長期間続けていかなければならない。だからもし自分がやっていることを愛したり、楽しんだりできなければ、きっとどこかで諦めてしまうだろう。実際、ほとんどの人が挫折する理由はこれだよ。

社会的に成功したとみなされる人々とそうでない人々を注意深く見てみれば分かるけど、大変な状況に追い込まれても、大好きなことに取り組んでいるからこそ、粘り強く辛抱してやりぬけるんだ。多くの場合、成功しているのはそういう人なんだよ。

もし自分がやっていることを愛せないなら、やめてしまえ。だってそれがまともな考えでしょ? 一体だれが好きでもないことを我慢してやり続けたいと思う?

大変な作業と絶えまないプレッシャーに耐えながら、好きでもなんでもないことを続けられっこない。だから、大好きで情熱を傾けられることをやる。それが一番大事なことだ。

二番目に大事なことは、あなたはとびきり優秀なスカウトにならないといけないってことだ。なぜかというと、あなたがどれだけ頭が良くても、(大きなことを成し遂げようと思ったら)色んな才能を持った優秀な人たちとチームを組む必要があるからだ。

才能を素早く見極め、まだその人のことをよく知らない状態でもチームに加えるかどうかの決断を下し、優秀な人をチームに引き入れられるようにならないとダメだ。これを繰り返しながら自分の(人を見極める)直感を磨き続け、そして結果として(とびきり優秀な人たちによって)自発的に組織ができあがるようにサポートできるようにする。それが素晴らしい才能を持った人々と働くコツだよ。”

steve-bill

そう。

一人で出来ることなんて本当に限られている。だから優秀な人とチームを組んで、共に情熱を注げることに取り組むこと。

自分一人の力では到底できないことを掲げることを「旗を立てる」と呼ぶならば、このジョブズの言葉は起業に限らず、旗を立てようとする全ての人に言えることでしょう。

自分には関係ない?

でも誰にだって、こんなこと出来たらいいな、とか、やってみたいな、ってことあると思います。

それを夢と呼ぶのか、妄想と呼ぶのか(笑)は別にして、独力で出来ないようなことが心の中にあるのであれば、思い切ってそれに向けて一歩踏み出してみる。

冒頭で紹介した古賀さんの言葉通り、旗を立てるのは誰であっても怖いこと。だけど、その旗が大きいほど、とても一人では支えきれない。だからみんながその旗を支えたくなるような大きな夢を描くこと、というのは本当にその通りだと思います。

だからこそ、情熱を注げるものを見つけたならば、怖いけれど思い切って旗を立ててしまう。人生一回きりですしね!

最後に古賀さんの記事の締めのパラグラフを紹介します。

”いやー、それにしても、フツーに日本で生まれて、大して勉強もできず、フツーの大学を出て、30歳までフツーに日本で過ごした日本人が、びみょーな英語で、世界一競争が激しいシリコンバレーでジネス立ち上げに挑戦するなんてのはもうコンプリートリー・サウンズ・無理ですな。でも、できそうなことをやったら冒険にならない。だから、常識的に考えて明らかに無理っぽい事からやってみようと思います。

さあ冒険の旅に出るぞ。”

カッコイイですな。

古賀さん、成功を心よりお祈りしています。

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