ジョブズの過去に対する姿勢がすがすがしい。



ちと思うことがあり、久しぶりにSteve JobsとBill Gatesの2007年の対談を観返していました。





パソコンとスマートフォンに代表される、デジタルライフスタイルの礎を創り上げたと言っても過言ではない二人ですが、おそらく二人がこれほど長い間、公の場で共に話をしている映像はほとんどないと思います。

7年前の映像になりますが、本質的な話が多いので、折にふれ観ています。今回も色々と示唆が得られたのですが、IT系の話はまた別途書くにして、今日は心に響いたSteve Jobsの言葉をご紹介します。(いつものようにカジケンの意訳で、厳密性はないのはご容赦を!)

対談中、ITジャーナリストの重鎮の1人Walt Mossbergからの質問で、Windows PCが圧倒的なシェアを占めている現状の中、Macのビジネスについて、もっと本当はこうしたかったとか後悔はあるか?と問われ、Jobsはこう答えています。

There’s a lot of things that happened that I’m sure I could have done better when I was at Apple the first time and a lot of things that happened after I left that I thought were wrong turns, but it doesn’t matter. It really doesn’t matter and you kind of got to let go of that stuff and we are where we are. So we tend to look forward.

And, you know, one of the things I did when I got back to Apple 10 years ago was I gave the museum to Stanford and all the papers and all the old machines and kind of cleared out the cobwebs and said, let’s stop looking backwards here. It’s all about what happens tomorrow. Because you can’t look back and say, well, gosh, you know, I wish I hadn’t have gotten fired, I wish I was there, I wish this, I wish that. It doesn’t matter. And so let’s go invent tomorrow rather than worrying about what happened yesterday.

 

色んなことがあったよね。もちろん最初のとき(一度追放される前)にもっとうまくできたこともあっただろうし、自分がアップルを辞めてからも、おかしな判断はたくさんあった。でもそんなことはどうでもいい。本当にどうでもいいし、そんな後悔は手放すべきだ。そういった過去も含めて現在があるわけで、その中で頑張るしかない。だから、いつも前を向くようにしている。

10年前にアップルに戻ってやったことは、社内の博物館に展示されていたあらゆる過去の製品や書類を、すべてスタンフォード大学に寄贈したことだ。そうやって過去にとらわれて蜘蛛の巣が張ったような社内をすっきりさせて、言ったんだ。過去を振り返るのはもうやめよう。未来のことだけを考えようって。だって、過去を振り返って、んー、あのときクビにならなかったらなぁ、とか、あの場に俺がもしいたらほんとはなぁ・・・、とかもしこうだったら、もしそうだったら、っていくら考えたって何の意味もないから。ここアップルでは、過去を気にするよりも、未来を創りだそう。






もちろんこれは企業戦略の話です。だけど、個人に敷衍して考えることもできると思います。

人に与えられた時間は平等に一日24時間。

その時間を徹底的に未来に向けている人と、過去に振り分けている人で、差が出るのは当たり前のことです。

どれだけ未来に向かって自分の時間を戦略的に投資しているか?

平たく言うと、

一日のうちに未来のために使っている時間は何分 or 何時間あるか?

ということを考えてみても良いでしょう。

「未来」は「現在」から創られ、それが「過去」となって蓄積していきます。

未来はまさに「今」、創られている。それは誰にとっても同じこと。だからこそ今、

未来を向いているのか?過去を向いているのか?

自分はどちらの姿勢を取っているのかを確認してみる。

あなたはどちらでしょう。

Let’s go invent tomorrow.

 




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ちなみにカジケンの会社、絶賛エンジニア募集中です!(笑)