先日、色んな研究を見せてもらいましたが、ロボットやコンピュータが社会に与えるインパクトを改めて実感しました。
よく言われている話ではあるのですが、少なくとも3つはあるな、と。
バタバタしているので、取り急ぎ自分の備忘録としてポイントだけ。
(ちなみに見せてもらった研究自体ではありません。)
一つは、人間の労働の代替。
この動画、一時期ネット上でも話題になっていたので見たことがある人も多いと思います。
Amazonが買収した倉庫ロボットの自動システムが一体どれほどスゴイのかよくわかるムービー – GIGAZINE
倉庫の在庫管理を半自動化するシステムですが、要は単純作業とはいえ、刻一刻と状況が変わる入出庫の処理をインテリジェントにロボットが対応できるようになってきている。
また大規模な工場などではかなり高度な作業が可能な産業ロボットが使われていたりしますが、今はもっと小規模な工場でも相当細かい作業ができる汎用ロボットも登場しています。
NEXTAGE – ビデオ
(スマホだとビデオ見れないかも・・・)
また、ムーアの法則が続く限りコンピュータの処理能力は指数関数的に増えていくので、こういった肉体労働的なロボットだけでなく、知的な分野ではどんどんコンピュータが人間の仕事を代替しようとしていることは、多くの方も知るところ。
二つめは、人間の能力の拡張。
この本に書いていますが、チェスの世界においては、既にコンピュータのほうが、人間の世界チャンピオンよりも強いという事実の一方で、その世界最強のコンピュータに勝てるのは、人間&コンピュータのペアである、という非常に示唆に富む話があります。
以前の記事で紹介しましたが、スティーブ・ジョブズは若かりし頃、「コンピュータとは人間の精神にとっての自転車のようなものだ。(Computers are like a bicycle for our minds.)」と言っていました。
Internet is like a bicycle for our passion. | カジケンブログ
なぜ「自動車」ではなく「自転車」なのか? それは、アクセルを踏めば誰でも簡単に同じスピードが出る機械ではなく、人間の能力そのものを拡張する道具を創りたいという彼の意志の現れです。
その思想はMacやPCの時代を経て、現在ではiPhoneなどのスマートフォンに受け継がれ、そしてGoogle Glassなどのウェアラブル・コンピュータに進化をしようとしています。
ムーアの法則が続けば、コンピュータを道具としてきちんと活用できる人ほど、自らの能力をどんどんと拡張できる世界が見えてきます。
三つめは、人と人の距離を縮めること。
たとえば、かつてJ-Phone(今のソフトバンク)が、写メールという名前で携帯で写真を撮れるようにしたとき、「こんなのカメラ好きの日本だけでしか流行らんよ。海外では使われないだろ」という声が結構あったのを覚えています。
それが今では、携帯のカメラで撮った写真が、世界中のソーシャルメディア上を賑わわせ、距離と時間を超えて人々の精神的な繋がりを支援している。
人間にとって、人とのコミュニケーションというのは強力な魅力を持っていて、コンピュータの進化はそれを加速させこそすれ、逆行させることはありません。
そう考えると、人と人のコミュニケーションはこれからもっと密に、もっとリッチになっていくのは確実です。
では、これら3つが同時に進んでいくと、どうなっていくのか。
とても今は書ききれませんし、まだまだ自分も整理がついていません。
クリエイティビティの大事さ、コミュニティの隆盛、大規模なムラ化、善人であることへのインセンティブの高まりなど、色々と思うところはあるのですが、またどこかでまとめられたら書いてみたいと思います。
また、関連した面白い記事や本などあれば、ぜひ教えてください。
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