もうすぐスティーブ・ジョブズの伝記映画である「JOBS」が全米で公開ですね。
(全米は8月16日、日本では11月公開予定)
公式サイト(英語版) http://www.thejobsmovie.com/
公式サイト(日本語版)http://jobs.gaga.ne.jp/
予告編はこちら。
個人的には音楽も含めて英語版の雰囲気が好きです。
強烈なカリスマとして、いまだ世界中に熱狂的なファンや崇拝者を持つジョブズを演じるのは、おそらくどんな役者にとっても相当プレッシャーだと思います。
ところが先日、アメリカのQ&Aサイト「Quora」で、
「なんでアシュトン・カッチャー(今回のジョブズ役)はジョブズを演じることを決めたんだろ?」
という投稿に対して、なんとアシュトン・カッチャー本人が回答していて、内容が面白かったので原文とざっくりした訳文をご紹介します。
Why did Ashton Kutcher choose to play Steve Jobs in the upcoming movie Jobs? – Quora
“Choosing to take this role was very difficult. I greatly admire the work that Steve Jobs has done and have many friends and colleagues who knew and/or worked for Steve. So, when I read a screen play that was not entirely flattering to his character I had great reservations. But I chose to take on the role for a couple reasons.”
“1. I care. As I read the script I had a knot in my stomach. I imagined actors playing the role and not connecting to the love that went into some of the seemingly irrational decisions that Steve sometimes made. If this film becomes an enduring memory, of a man I admire, I wanted to ensure that it was portrayed by someone who cared about his legacy and took the time to represent him in a way that people who were close to Steve felt to be authentic.
2. The idea of playing the role terrified me. I’ve found that the greatest rewards I’ve received in my life have come from jumping at the opportunities to take on things that scare me. The chance to portray someone who not only lived but who is still very relevant and alive in the zeitgeist seemed to be a once-in-a-lifetime challenge.
3. It was a perfect convergence in my craft and my interests. I’ve spent the last 5 years working with early stage technology companies as an investor and advisor. Whenever you take on a role, it’s like a crash course in the subject matter of the film. So while researching the role I was able to spend countless hours studying tech design, product, and history. It also afforded me the opportunity to meet with several of Steve’s peers who happen to be icons of the tech world.
4. I loved what the film stands for. I think with the state of the global economy inspiring young people to build things is vital. I wanted to remind entrepreneurs that Steve Jobs wasn’t always “Steve Jobs”, that he struggled, that he failed, and that he rigorously persevered to build something great to improve other people’s lives.”
日本語訳(ざっくりと)
「とても難しい決断だったよ。スティーブ・ジョブズの偉業には本当に敬意を持っているし、彼を個人的によく知っている人たちが、自分の友人や同僚にたくさんいるんだ。だから脚本を読んだ時、彼の人格を必ずしも良く見せようとはしていない内容だったから、正直ものすごくためらったよ。」
(引き受けた理由は次の4つ。)
「1. スティーブは周りから見れば、何度かばかげた決断をしてきたけど、そのことについて理解や愛情を持った役者が演じるべきだと思った。ぼくが敬愛する人物の記録として永く残る作品になるのであれば、彼に近しい人たちが、まさに本人のようだと感じてもらえるように、役者にこの役を演じて欲しかったんだ。(だから自らが演じることにした)
2. ジョブズを演じるなんて、考えるだけでものすごく怖かったよ。だけど、そういった足がすくむぐらい怯えてしまうようなチャンスに飛びこむことが、いつも自分の人生において最高の見返りをもたらしてくれた。架空の人物ではなく実在の、しかも亡くなってなお、いまだに多大な影響を同時代に及ぼしている人物を演じるチャンスなんて、人生に一度あるかないかのことだと思うんだ。
3つ目の理由として、自身が(シリコンバレーで)投資家として活動しているため、その経験との相乗効果や、映画をきっかけにIT業界の著名人と知り合えること。
4つ目の理由として、ジョブズは完全無欠ではなく、もがいたり、つまづいたりしながらも、人々の生活を良くするために素晴らしい製品を創ることをやり通した。そのことを若い起業家の卵たちに映画を通して伝えたかったこと。」
と自ら回答しています。
アシュトン・カッチャーは俳優業と平行して、本当にスタートアップに対しての投資家として活動しており、Skype、Foursquare、Path、AirBnBなど名だたるスタートアップに投資し成功を収めています。
そんな彼だからこその発言の数々。彼が演じるジョブズを観るのが楽しみですね。(ちなみに、2年前にサンフランシスコでのTechCrunch Disruptというスタートアップのイベントで彼が登壇したのを目の前で観たことがあります。男ばっかりのイベントでどこから湧いてきたんだというぐらい、その時ばかりは女性が観客席にたくさんいてビックリしました。)
個人的には、2番目の理由がめちゃカッコイイ。
”足がすくむぐらい怯えてしまうようなチャンスに飛びこむことが、いつも自分の人生において最高の見返りをもたらしてくれた。”
凄いチャンスが回ってきたときに、思い切って飛びこめるように準備は怠らないようにしたいもの。
そして万が一にもチャンスが回ってきたとき、彼のように飛びこめる気持ちの強さも持ち合わせたいですな。
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