私の恩師の一人は、常にどんなことでも軽やかに笑い飛ばそうとする人でした。
どれだけ自分が悩んでいても、彼と話をしてそのことをネタに笑ってもらうだけで、パッとその場が明るくなり、「あれ?俺、何でこんなに悩んでたんだっけ?」と我に返ってしまう。
特に悩んでいるときは、気持ちも沈んでいるし、対象を見るのも考えるも嫌になる。だから現実を直視せずに誰かのせいにしたり、とにかく逃げようとしがち。だけど、笑い飛ばすことで、気持ちが明るくなり、対象をはっきりと見据え、それを受け入れること、または対応するために行動をおこすこと、ができるようになる。そんなことが何度となくありました。
権威におもねることなく、社会規範や常識に縛られず、常に自分の頭と眼と心で対象を捉えようとする姿勢は、ときには、何事も深刻に考えがちなクソ真面目な人からは眉をひそめられたりもしていたけれど、私はとても大きな影響を受けました。
先日の記事で、タモリさんの赤塚不二夫さんへの弔辞をリンクだけご紹介しましたが、その中で、ギャグ漫画の天才赤塚不二夫さんを評したタモリさんの表現が本当に素晴らしい。
== 以下、一部抜粋 ==
あなたは生活すべてがギャグでした。
〜中略〜
あなたの考えは、すべての出来事、存在をあるがままに前向きに肯定し、受け入れることです。それによって人間は、重苦しい意味の世界から解放され、軽やかになり、また時間は前後関係を絶ちはなたれて、その時その場が異様に明るく感じられます。この考えをあなたは見事にひとことで言い表してます。すなわち、「これでいいのだ」と。
世界の喜劇王であるチャップリンも全く同じことを言っています。
結局はね、すべてはギャグなんだよ。
チャールズ・チャップリン
In the end, everything is a gag.
Charles Chaplin
目の前の現実を笑い飛ばし、明るくあるがままに受け止められるか。どんなときでも、そのことを忘れないようにしたいと思っています。
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