どんなサイコロ使ってる?

知識としては持ちあわせていたものの、大人になって体感したことで、へー!凄いなぁ!と感銘を受けた経験がいくつかあります。そのうちの一つが「大数の法則」です。

新卒のとき、あるキャンペーンを任され、企画から運営までやっていました。幸いにして非常に好評で、キャンペーンがスタートしてからお客さまより毎週毎週何百、何千と申し込み書が送られてきました。それらを処理する中で当然気づくのは、各項目がそれぞれ一定の数字に次第にまとまっていくこと。

毎週の申し込み書の送付数や、申し込み書の内容にある不備の比率など、それぞれ毎日の数字は相当上下にブレるのですが、週、月、四半期と俯瞰してデータをみるほど、各キャンペーンにおける数字はどの項目もある範囲に収まっていく。

つまり個々人の振る舞いはバラバラでも、人を集団として捉えると一つの傾向が見られるようになる。自分が責任者だったこともあり、高校か何かの教科書に載っていた概念を、知識ではなく体感で腹落ちした感覚は今でも覚えています。

もちろん個人と集団という関係だけでなく、一個人を時系列で捉えても同じことが言えます。プロ野球の打率とかそうですよね。

どんなに凄い打者でもシーズン全体では4割を超えられない。10打席であれば5割の打者もいますが、100打席、200打席とバッターボックスに立つ回数が増えるごとに、2割〜3割にどんどん収斂していきます。

よく言われるのはサイコロの例えです。

サイコロは何回か振ったぐらいだと、1が3連続で出たり、出る数字の確率は均等ではありませんが、何百回、何千回、何万回と振っていけば、どんどん6面が均等に出る確率に近づいていきます。

つまりミクロとして個別の振る舞いは揺らぐけれど、マクロとして全体を俯瞰してみると、一つの数値や傾向に収斂していく。

Dungeons & Dragons dice
Dungeons & Dragons dice / lydia_shiningbrightly


で、これって人間の一日と人生全体での関係と、とても近いと思います。
(厳密にはさらに期待値の考え方を加味すべきでしょうが、ここでは触れません)

私が知る限り、結果を残す人ほど自らの価値観に根ざした自分なりの原理原則や行動規範をとても大事にします。

そしてそこから逸脱する例外を非常に嫌がる。できる限り避けようとする。

例外が許されてもいい特別な状況は? | カジケンブログ

個別の事柄に対して毎回いきあたりばったりのその場しのぎで対応するのではなく、自分はこう「ありたい」と決めたら、常にその軸をブラさずに対応しようとする。

以前ご紹介しましたが、奥田浩美さん(Twitter, Facebook)がチャンスを必ず自分の周りでそれを求めている人に回そうとする姿勢などはまさにそれだと思います。

チャンスと回転寿司。 | カジケンブログ

人間ついつい個別の事象や事柄に対して、損得や影響を考えようとしがちですが、こういう人たちはそんな毎回どうすべきか(To Do)なんて考えていないことがほとんど。

それよりどうあるべきか(To Be)を意識して毎回ぶれずに行動している。そしてそれは長期的に見れば見るほど、自分が願う結果に繋がる生き方なのでしょう。

サイコロには6面体だけでなく、24面体や60面体などさまざまな種類があります。

その人それぞれに(自分が決めた原理原則や行動規範をベースとした)自分だけのサイコロが一つあり、それを日々振っているのが人生なのかも知れません。

本当は3が出て欲しいのに全然出ない。そんな日々が続くときもあるでしょうが、長い目で見れば、自分の持っているサイコロの形が均等にそのまま現れる。

少なくとも自分が振っているサイコロの形ぐらいは自覚はしておきたいものです。

どんなサイコロ使ってますか?




ちなみにカジケンの会社、絶賛エンジニア募集中です!(笑)